「オープンソースソフトウェア」という本

昔よくあった経験で、いいセミナーに出席していると没入してきて、ふいに、直接には無関係の仕事についてアイデアが浮かんでくることがある。この本を読んでいたときにそんなことを思い出した。

オープンソースソフトウェア」、もう20年以上も前の1999年出版。執筆陣はOSS界のスーパースター。どの話も20-30ページくらいで、講義の1コマ程度の分量だ。

@VERVE北鎌倉

オライリーのサイトにこの本の内容がアップされていたのでリンクをまとめておく。

https://www.oreilly.co.jp/BOOK/osp/OpenSource_Web_Version/contents/contents.html

02) A Brief History of Hackerdom 真のプログラマたちの国――概略史
 Eric S. Raymond エリック・S・レイモンド

03) Twenty Years of Berkeley Unix: From AT&T-Owned to Freely Redistributable バークレー版UNIXの20年 (UNIXが、AT&Tの所有物からオープンソースソフトウェアになるまで)
 Marshall Kirk McKusick マーシャル・カーク・マクージック(Berkeley Unix)

04) The Internet Engineering Task Force インターネット・エンジニアリング・タスクフォース
 Scott Bradner スコット・ブラドナー(Internet Engineering Task Force: IETF)RFC

05) The GNU Operating System and the Free Software Movement GNUシステムとフリーソフトウェア運動
 Richard Stallman リチャード・ストールマン(Free Software Foundation)

06) Future of Cygnus Solutions: An Entrepreneur’s Account シグナスソリューションズ社の将来性(創業者からの報告)
 Michael Tiemann マイケル・ティーマン(Cignus Solutions)

07. Software Engineering オープンソース開発におけるソフトウェアの工学的側面
 Paul Vixie ポール・ヴィクシー(Bind)

08. The Linux Edge Linuxの強味
 Linus Torvalds リーナス・トーバルズ(Linux)

09. Giving It Away: How Red Hat Software Stumbled Across a New Economic Model and Helped Improve an Industry ユーザにすべてを提供するビジネスモデル
レッドハット・ソフトウェア社は、いかにして新しいビジネスモデルを見出し、ソフトウェア業界の発展に寄与したか

 Robert Young ロバート・ヤング(RedHat)

10. Diligence,Patience,and Humility 努力、忍耐、謙遜
 Larry Wall ラリー・ウォール(Perl)

11. Open Source as a Business Strategy ビジネス戦略としてのオープンソース化
 Brian Behlendorf ブライアン・ベーレンドルフ(Apache)

12. The Open Source Definition 「オープンソースの定義」について
 Bruce Perens ブルース・ペレンス(Open Source Initiative, Debian)

13. Hardware,Software,and Infoware ハードウェア、ソフトウェア、そしてインフォウェア
 Tim O’Reilly ティム・オライリー(O’Reilly & Associates, Inc.)

14. The Open Source Definition Navigatorのソースコードの公開―Mozillaの物語―
 Jim Hamerly、Tom Pazuin、Susan Walton ジム・ハマーリィ/トム・ペイジン/スーザン・ウォルトン(NetScape)

15. The Revenge of the Hackers 真のプログラマたちの回帰
 Eric S. Raymond(Open Source Initiative)

おすすめは、03), 05), 06), 08)。ソフトウェアとは何か、ソフトウェア開発とはどういうことかがわかる。